※JRAホームページより
第49回エリザベス女王杯(GⅠ) 2024年11月10日(日)
エリザベス女王杯結果・払戻
断然人気のレガレイラが5着に敗れ、最終的に3番人気まで押し上がったスタニングローズ、2番人気に支持されたホールネスが着内、2着には12番人気ラヴェルが入り波乱の結果となったエリザベス女王杯。3連単は278,10円の払い戻しとなりました。
レース結果とコメント
エリザベス女王杯勝つにふさわしいような馬ですね。秋華賞ぶりのGⅠ奪取。一時期は腱周囲炎もあり離脱もありましたが、秋のこの時期が良いのか完全復活を見せました。本馬向きのペースになったのも、硬めで時計も出る走りやすい馬場も良かったのでしょう。混戦に見えた今年のエリザベス女王杯唯一のGⅠ馬、格の違いを見せる結果となりました。
1着 スタニングローズ 牝5 高野厩舎
今年は色々異例づくしではありました。
・3勝クラス、リステッドからの臨戦馬複数
・GⅠ馬は1頭のみ(馬券内に入った経験のある馬は5頭、そのうち2頭は2歳GⅠのみ)
・秋華賞組不在
レース前からこんな顔ぶれで、今年は物足りないな…これはレガレイラで仕方ないんじゃないの?と思う競馬ファンも多かったですよね。例年になく低調戦だったと思いますね。終わってみればスタニングローズが4馬身差ちぎって快勝するのも納得といえば納得。
サンデーレーシングはこれで2022年(ジェラルディーナ)2023年(ブレイディヴェーグ)2024年(スタニングローズ)と3年連続でのエリザベス女王杯優勝となりました。
全体時計で見れば2.11.1と過去10年で2番目に速い時計。スタートしてからコンクシェル待ちの時間があり1F目12.5秒、2F目は少し上がり10.6秒もその後コンクシェルが折り合ったのと、そのすぐ後ろのハーパー(武豊騎手)シンリョクカ(木幡初騎手)も折り合ったので、スローとまでは言わないですが中緩みができていました。後半3-4角から一気にスパートでここで即座に反応できるかが鍵に。
阪神競馬場ではないですけど、秋華賞と似たような競馬に持ち込めてスタニングローズの得意とする競馬になりました。牝馬同士の長丁場、スローになりやすいレースではありますがレガレイラの脚考えたらもう少しペース流してくれるかと予想したんですけどね…スタニングーズは復活おめでとうございます。C.デムーロ騎手も流石の騎乗でした。
2着 ラヴェル 牝4 矢作厩舎
本馬も復活(?)でしたね。新馬勝ちからアルテミスS、リバティアイランド負かした末脚を持つ馬。力出し切れればそれだけのポテンシャルがあるということ。オークスも前半60秒-後半1200mも1分9秒台前半というマラソンレースみたいなラップを前受けして4着残しているので、末脚だけでなくスタミナも豊富。改めて力のある馬というのを証明しています。
力がある反面、ゲート課題や牝馬特有の気性面の課題も持ち合わせていたので、今回外枠で折り合えるか等も気になり、大外枠も今年の馬場考えてプラスには思わなかったので軽視したら川田騎手に見事にやられました。スタートも出ていますし、折り合いもついて最後までしっかり走れていました。上のナミュールと違い、折り合いさえつけば距離あった方がレースしやすいのかもしれない。
デビュー時は444kgと小柄でしたが、今は24kg馬体も増やして心身ともに成長してきているかもしれないですね。母サンブルエミューズの良血馬、こういう競馬が出来るようになると今後もまた楽しみ増えるかもしれないですね。
3着 ホールネス 牝4 藤原厩舎
じっくり成長促しながら着実にここまで上がってきた上がり馬。前走も西塚騎手が賞金加算し出走できるように。藤原調教師も勝たないといけないレースで完璧に乗ってくれたと褒めていましたね。西塚騎手も栗東所属になってから今年はリーディング19位と大躍進の年…話は逸れましたがホールネス。
牝馬にしては大柄で馬体重当日536kgそのままで出てきました。前走まだ余裕残しかとも思いましたが、増減なし。どういうペースの競馬でも長い脚使えますし、競馬の巧いタイプではありますがGⅠの舞台でも崩れずはお見事でした。未勝利から一度も頓挫なく昇級し続けられるのは能力の証とも言えますけどね。レースぶりから単調な感もしたので、ここでは厳しいかと見ていたら直線伸びてきての3着。
ペースラップが本馬向きだったのと、坂井騎手が今回も上手く乗ったように思います。世界の舞台も経験して今年は場数踏みまくっているだけありますね。リップサービスなのか、坂井騎手も「来年はアスコット行きましょう」と言うくらいなので良いもの持っているのかもしれません。血統的にも日本の芝よりも時計のかかる馬場の方が合いそうですしね。メンタルも良さそうですし本馬も今後が楽しみです。
その他次走に向けてのコメント
4着 シンリョクカ
普段から少し気の強い面はあるようですが、今回はパドックでもチャカつきが目につきました。発汗するまでには至らないももう少し落ち着いて臨めるようになれば…というのと脚質的に長い距離よりは2000mくらいまでがレースしやすそうには思います。今後もGⅠの舞台でとなると相手関係にもよりますが、牝馬限定重賞では注目しないとならないのではないでしょうか。
5着 レガレイラ
小脚の利くタイプでないですし、本馬の良さ活かすのはルメール騎手でも難しいかもしれないですね。まだパドックでの歩様見ていると緩慢さがあるというか、ネジがもう少し締まるような歩様にならないかなとも思うのですが。
今回は発馬も決めて、いつもより前めで運べたものの枠がアダになって馬群中での競馬。直線はニュースやSNSで話題になっていたアクシデント。十分なスペースない中にルメール騎手が突っ込んでいったようにも見えますが、馬が密集していましたしルメール騎手のコメントにあるように「直線ではぶつけられて…」と無理な騎乗したというより、先行していたコンクシェルとハーパーがスタミナ切れでヨレてきたところに挟まれたようにも見えます。それを避けようとした時に近くにいたシンティレーションが強く弾かれどの馬も不運な直線のようにも見えました。
この位置にいてまだ脚も残してる中で、ルメール騎手×レガレイラも前行くしか選択肢なかったようにも思いますしね。ここで手綱引けばチャンスを捨てるようなもので。それでも一つ間違えば事故にも繋がるので難しいところだと思います。何事もなく済んでいひとまずは良かったものの、被害馬やレガレイラを買っていた馬券ファンには後味の悪い直線になりました。
6着 ライラック
この馬の競馬をしましたし、ここに向けて良い状態で臨めたなと思います。好位勢がペース中緩みしたことで脚溜まってしまいましたし、本馬も上がり最速33.9秒と使っていますが位置が悪かった。もう少しペース流れるか、差し馬にチャンスのある展開になって欲しかったところ。
本馬は状態良さそうな時とそうでない時と、割と見分けつきやすいですし好走できる条件も限られています。今後狙う時はあるか…ですが、また状態良さそうな時に相手次第では。
7着 サリエラ
大きく負けてはないも、本馬もまず馬体が増えて欲しいところですし追い切り見ていてもワンパンチ不足が続き。どこかで調子上がってこれば…でしょうか。しばらくは静観したい。
距離長い=シンティレーション、ルージュリナージュ、モリアーナ、コンクシェル
乗り方によっては2200mでもこなせるかとは思うのですが、脚質と血統、GⅠとなるとベストパフォーマンス出すならこの距離は長い印象です。
最後に17着ハーパー、最後の不利はもう脚色も残してなく止めかけてる時のものなので関係ないかと思いますが、まず番手とった時点でまた失速する画が浮かびました。それもですしブリンカーが良くなかったのか、終始頭をフラフラさせて内に刺さってまともに走れてなかったようで。追い切りは動いていますが集中しきれないのか、レースに対して後ろ向きになっているかもしれません。それに加えて最後の接触アクシデント。これからも前受けの競馬で戦うとなると、気持ちが持たないのではどうにも。
最後までお読みくださり有難うございます!
最終見解はYouTubeまたはnoteで配信しますのでそちらも併せて宜しくお願いします。
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この記事を書いた人
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